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データ戦略を一緒に考えてみませんか?

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データ戦略を一緒に考えてみませんか?

現場任せはNG!データを活用するために必要な本社サポートとは

みなさま、物流現場をデータで管理できていますか?

当社は株式会社KURANDOのロジメーターを導入し、現場から収集したデータを活用して業務改善を行っています。

9月に開催された国際物流総合展2024のセミナーでKURANDOの岡澤様と対談し、ロジメーターを利用したデータ活用法を紹介しました。今回は当社のデータ戦略について、セミナー内容を通して詳しくご紹介いたします。

当社のデータ分析基礎講座のダイジェスト版の資料もダウンロードしていただけますので、是非今後のデータ活用にお役立てください。



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国際物流総合展2024 出展者プレゼンテーションセミナー
913()セミナーA会場 14:2014:50
登壇者
株式会社KURANDO 代表取締役社長 岡澤一弘様(以下、岡澤)
株式会社サンリツ 事業戦略部 シニアアドバイザー 知久圭介(以下、知久)

ロジメーターってどんなサービス?

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クランド岡澤
ロジメーターは、物流倉庫の中で業務をされている作業者の方が、いつの時間に何の作業をどれだけやったか、作業記録を明確化、数値化するサービスです。一般的なタブレットを現場に置いて、作業者の方に配られたQRコードをタブレットにかざすと、カメラが自動で読み込みをして作業を記録します。その時に表示されている作業が今から開始、または終了したと記録されるわけです。

シンプルに記録をする仕掛けですが、予定通りの時間で作業が終わったかどうか、場合によっては予算内で終わったかどうかなどが分かります。想定外の時間がかかっている場合には何か問題がないか、原因分析の取り掛かりとしてご利用いただけます。

当社のロジメーターの利用状況

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サンリツ知久
ロジメーターの利用状況です。2023年の1月から導入を開始し、現在は6事業所15現場に展開しています。

導入目的は、現場は勘と経験と度胸(いわゆるKKD)で動かしていたところがあり、これからは現場をデータで管理していかなければならないと感じたことです。

良かった点は、作業自体を正確・詳細に把握可能になったことです。当社は現場によって取り扱い製品や現場の広さ、レイアウトなどが異なるので、現場ごとに柔軟なカスタマイズが可能なところ、予算、準備期間、用意する設備などのスモールスタートが可能なところも助かっています。

ですが、1番助かっていることはサポート体制です。ロジメーターは簡単に使えますが、使っていくうちに『どうしてこの数字なのかな?』と疑問に思うことがあります。KURANDOの担当の方に連絡するとすぐ私たちのニーズを感じ取って対応してくれます。アドバイスも1つじゃなくて、23つです。そのようなサポート体制が安心して使っている1番の点です。

ロジメーターの導入ステップ

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サンリツ知久
新しく現場にロジメーターを導入する時に現場のリーダーに示すのが、ロジメーターの導入ステップです。段階を踏んで最終ステップまでの経緯やゴールを示すことによって、現場の方にも目的意識を持って取り組んでもらっています。最初の壁は2ndステップのデータ精度の向上です。ここを無事超えることができれば、データを使って実績の把握が可能となり、4thステップで改善につなげていくことができます。

ただ、必ずしも全部の現場でデータの収集が成功しているわけではありません。

定着に苦戦している例

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サンリツ知久
定着に苦戦している例です。ある現場の作業者の、日々の作業実績をロジメーターで確認しました。

上の図:左側が作業開始時間になっていますが、9時から始めた日もあれば10時の日もある。右側が作業終了時間ですが、15時の休憩でそのまま帰っている日もありバラバラです。このデータの見え方は、今流行りの『一人働き方改革!?自由すぎる勤務』、そんな風に見えますね(笑)
下の図:当社の現場はラジオ体操をしてから朝礼、作業というパターンが多いのですが、朝礼・ラジオ体操は登録。でもそこから実際の入庫とかピッキングなどの作業は登録しないという例もあります。

クランド岡澤
これは作業登録の漏れにより、ロジメーターの記録としてはラジオ体操が朝から夕方まで続いてしまったように見えるわけですね?

サンリツ知久
そうです。このように苦戦している例もありますが、ロジメーターのユーザー事例集を参考に、登録用のタブレットの置き方を工夫してみようと思いました。

データを見て仮説を立てる

サンリツ知久
実際どのようにデータ分析を行っているか、具体例を3つ紹介します。まず現場に行き、ロジメーターのデータを見て現場の方と話をします。最初は各カテゴリーの細かいところを見るのではなく、木を見ないで森全体を俯瞰するようなかたちで、軽く話をしようというスタンスです。

現場1

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ヶ月の作業カテゴリー別、担当者別の表です。

①左の赤枠で囲っている入庫の受入作業は、AさんからEさんまでの5人が担当しています。1ヶ月の作業工数としては、36H~51Hで、全体の2割5分から3割ぐらいというところをまず確認します。
②担当者別で見ると、この現場には13人いますが、それぞれ皆さんに主要な作業がありながらも他の作業も行っていて、多能工化が進んでいるような見え方がします。ですが、よく見るとFさんだけは出荷基本作業だけを行っている。『Fさんだけなぜ?』と考えます。
③カテゴリー別の時間数から課題を抽出して改善効果につなげていきます。この作業場では、ピッキングが702.7時間で1番多いところに着目し『ここで課題はない?』と話を切り出しながら色々現場と話しています。

現場2

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サンリツ知久
作業ごとの傾向を見ていきます。

左の折れ線グラフは、20238月~10月までの日々の出荷件数です。日々の件数の変動が激しい箇所があります。このグラフを見て『1ヶ月で均すとどうなのか?それでも変動が激しいのか?』と疑問に思い、実働日ベースで1ヶ月平均の出荷件数の右のグラフを作りました。すると、ほぼ変動がないことが分かりました。

このようにデータを眺めてみると『現場の声が聞こえてくる。』そう感じるのです。日々の変動は大きいが、月単位の変動は小さいということを仮説として立てて、現場の方と話しました。やはり件数が多い日はあるので、グループのメンバーを増員しようかと検討していたようですが、月で均したら特に増加傾向がないことがわかりました。そのため、日々件数が増加する際には、グループ内の応援で問題ないのではないか、となりました。結果、メンバーの増員はせずに入庫作業や事務作業を行っている方を一時的に出荷作業にまわすことにしました。

現場3

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サンリツ知久
出荷系事務作業の日々の工数表です。

左がBefore20237月です。この表を見た時に少し疑問がありました。日々の出荷件数に変動がある現場でしたが、日々の工数が7時間前後で同じだったので、『件数は増減しているのに工数が一定というのはなぜか?』と現場のリーダーに聞きました。すると、件数が少ない日は翌日以降の作業を前倒しで行っていました。それを聞いてまた自分の中で現場の声が聞こえてきました。このシルエット通り『他にやることがないから件数が少ない日はゆっくりやろう』と、そう感じました。

対策としては、前倒しで作業をしないよう心がけて、余裕がある日は他の作業に応援に行くことで、多能工化に繋がります。

あとは休暇です。BeforeではBさんが1日だけ休暇を取り、AさんとCさんは取っていませんでしたが、Afterでは積極的に休暇を取ることができました。

また、AfterでAさんの723日~31日の事務作業工数が減ったのは、他の作業に応援に行っていたからです。比較すると、20247月は、1日あたり約3Hの工数削減に成功したので、1ヶ月に直すと60Hの効果です。このような改善事例も全てロジメーター上で分かります。

データ分析の重要性を啓蒙

クランド岡澤
現場の方がデータ分析をやられるのは難しかったそうですね。そのため知久さんがデータ分析を手伝うかたちでスタートしたとお聞きしております。現場に行かれる頻度は?ロジメーターで収集したデータは加工から行われていますか?

サンリツ知久
1です。今のところは、私が作成した前月の振り返り資料を現場の方に送って見てもらいます。後日、現場の方と資料を使用しながら振り返りを行います。

クランド岡澤
現場の方に嫌がられたりはしませんか?知久さんが現場に足を運んでデータを見返してさらにお打ち合わせまでと聞くと、そういった声も無くはないと思いましたが(笑)

サンリツ知久
嫌がられたりはしないです。僕らの立ち位置は、現場のサポートですからね。最近私と月1の会議やっている現場から「楽しい」と言ってくれて。楽しんで取り組みをしているところが良いですよね。成果も出ています。

クランド岡澤
今後は現場の方がご自身でデータ分析ができるようなお考えはありますか?

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サンリツ知久
今まさに着手していて、現場のリーダーに、データ分析から課題を抽出するスキルを身につけてもらうために、データ分析講座を開講しました。まずは聞く人を和らげるために『俺の背中を見てついてこい、と上司から仕事に対する指針を言われがち』などの『物流あるある』を言いつつ(笑)データ分析、データ活用が大事ということを2時間くらいお話しています。

その後は現場の方に簡単な課題を出して、ロジメーターのデータを使って自分の現場の数字をまとめて、それに対する気づきを報告してもらいます。

クランド岡澤
データ分析講座で使用された資料をご希望の方にお渡しできませんか?様々な現場でチューニングして使ったら、役に立つ会社は多いと思います。

サンリツ知久
もちろんです。私自身、データ分析の一般的な講座を勉強したわけではなく、自分の経験だけでやっているので、違うっていうのもあるかもしれないですけど()是非皆様の参考になればと思います。

クランド岡澤
知久さん、どうも貴重なお話、ありがとうございました。

データ分析の重要性

当社のデータ分析講座で使用している資料のダイジェスト版を、ダウンロードいただけます。



『データを取りたい』と考えていても、本社側と現場側では温度差があり、データ分析が上手くいかない企業様が多く見受けられます。データ分析は現場の担当者がやることだと思われがちですが、本社側がデータ戦略を立てて、現場改善のサポートをすることから始めましょう。

データ分析を行うためには、まずデータを整えなければなりません。ダイジェスト版の資料では、データ分析を行う前のデータ精度の向上にフォーカスし、分析の考え方や分析テクニックをお伝えしています。

さらにダイジェスト版にはない、原因や課題を深掘りし特定するための方法やグラフ活用例は、データ分析講座資料の完全版にてご用意しています。完全版のお渡しにつきましては、本セミナーにも登壇したシニアアドバイザー知久の講義を含めてのご提供となります。講義をご希望の方は、問い合わせフォームよりお問い合わせをお願いいたします。


現場と本社の連携がうまくいかず、データ活用の仕方についてお困りの方、ぜひ当社のデータ戦略を取り入れてみてはいかがですか?ぜひ、お気軽にお問い合わせください。

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