1. HOME
  2. 記事一覧
  3. お役立ち情報
  4. 航空貨物輸送の基礎知識

航空貨物輸送の基礎知識

  • このエントリーをはてなブックマークに追加
航空貨物輸送の基礎知識

航空貨物輸送とは

航空機を利用して貨物を輸送することです。航空貨物輸送は陸上、海上貨物輸送と比べて圧倒的に速いメリットがあります。

航空貨物輸送のメリット・デメリット

航空貨物輸送には多くのメリットとデメリットがありますが、利用方法と注意点を押さえれば効果的に活用することができます。航空貨物輸送は、精密機器などの高付加価値のある貨物や、緊急性のある貨物、小型の機械部品のように容積が小さい貨物が適しています。

メリット

最大のメリットは速さです。陸上、海上貨物輸送と比べて圧倒的に速く目的地に到着するので、短納期や緊急性のある貨物を輸送したい場合に適しています。航空機内は貨物の温度・湿度、衛生状態を管理することができるので、精密機器や医療機器、電子部品などを輸送する時によく利用されます。二つ目のメリットは安全性です。他の貨物輸送と比べて事故や盗難のリスクが低く、揺れによる衝撃を受けにくいので、貨物が損傷する可能性が少ないです。また、貨物の検査や保安対策が厳しく行われるため、危険物や違法物の輸送を防ぐことができます。さらに輸送スケジュールやルートが安定しており、到着時間が予測しやすいです。三つ目のメリットは、広い地域へのアクセスがしやすいことです。他の貨物輸送と比べて地形や国境の制約を受けにくいので、新たな市場や顧客の開拓、緊急や特殊な需要への対応が可能になります。

デメリット

一つ目のデメリットは、航空機の燃料や整備、空港や航空会社の使用料などの費用が高いため、費用が高く発生することです。また、貨物の重量や寸法、性質、目的地などによっても料金が異なります。航空機は、海上貨物輸送で使用する船舶より大きくないので、多くの大型貨物や長尺の貨物を輸送する時よりも、少量で小型な貨物を輸送する時のほうが費用を抑えやすいです。二つ目のデメリットは、環境への影響です。航空貨物輸送は大量の温室効果ガスを排出し、地球温暖化などの環境問題を引き起こします。三つ目のデメリットは、航空機の遅延や欠航のリスクがあることです。気象条件や航空管制などの影響を受けやすいため、貨物の到着時間が変更され、鮮度が損なわれるリスクがあります。

航空貨物輸送の流れ

当社はIATA認定の航空貨物代理店として搬出から国内輸送、梱包、通関、国際輸送、据付を含む目的地までの一貫物流サービスを提供しています。手続きと流れは以下の通りです。

①予約
航空貨物輸送を利用するには、まず、航空会社や貨物代理店の予約をします。予約の際には、貨物の種類や重量や寸法、発送地と受取地、希望する到着日や内容品(危険品、保冷品、動植物)などの情報を伝えます。予約の確認を受けたら、貨物の準備をします。

②準備工程
貨物の集荷を行い、貨物の梱包やラベル、書類の作成などの作業を行います。梱包は航空貨物輸送の規定に従って、適切に行う必要があります。ラベルは貨物の内容や発送者や受取者の情報などを明記する必要があります。書類は貨物の詳細や料金や保険などを記載する必要があります。

③倉庫保管
貨物を保税蔵置場の倉庫で一時保管します。このとき、あわせて輸出申告の手続きを行います。輸出許可が下りたらNACCSからLDR(貨物引渡書)を出力します。

④貨物の引き渡し
貨物を空港に持ち込んで、航空会社に渡します。引き渡しの際には貨物の検査や保安対策が行われ、確認を受けたら貨物の輸送が開始されます。

⑤輸送
貨物を航空機に積み込んで、目的地まで運びます。

現地輸送から開梱・搬入
目的地の輸入通関後、現地での輸送(外貨輸送・内貨輸送)を経て製品を最終目的地まで運び、開梱・搬入・据付作業等を行います。再度の輸出を経て、第三国に製品をお届けする場合もあります。

IATAとは

International Air Transport Associationの略で通称イアタ。国際航空運送協会。国際的な航空ルールを定める団体で、安全を最優先にして航空輸送の国際基準を設定しています。

航空貨物の適切な梱包とラベル

梱包のポイント

・貨物の種類や性質に応じて、適切な容器や材料を選ぶこと
・貨物のサイズや重量に応じて、適切な形状や強度を持つ容器を選ぶこと
・貨物の保護のために、緩衝材や防水材などを使用すること

ラベルのポイント

・貨物の取り扱いや注意事項を記載すること
・貨物の方向や重心を示すこと
・貨物の目的地を記載すること

AIRラベルでは、MASTER B/L NO.やAWB B/L NO.、向け地、個数等で、その他のラベルでは、危険品のラベルやアップマーク、ケースマーク等があります。

AEO制度の導入

AEO制度とは、貨物のセキュリティ管理と法令遵守(コンプライアンス)の体制が整備された事業者に対し、税関が承認・認定し、税関手続の緩和・簡素化策を提供する制度です。(財務省:税関Japan Customsより引用)
AEO制度の導入背景は、2001年9月11日に米国で発生した同時多発テロ以降物流が停滞してしまったことで、国際物流の円滑化とセキュリティの確保が必要不可欠になったことです。2006年3月に日本もAEO制度を導入し、当社は2013年に特定保税承認者として認定されました。特定保税承認者として認定されると様々なメリットがあります。

当社は成田第2倉庫をAEOの保税蔵置場として保有しており、お客様の貨物を安心・安全に保管・輸送することができます。

サンリツの航空貨物輸送は

航空貨物輸送ではスピーディーな対応が求められます。当社は成田地区に大型拠点(第1、第2、第3倉庫)を構えてサービス展開をしており、梱包・通関・保税・輸送まで一貫した物流サービスを提供することにより納期短縮が可能となります。第2倉庫では、専用コンテナや保冷庫を使用した保冷設備、シートカーテンを使用した定温設備を有しており、様々な温度に合わせて一時的な貨物保管に対応することが可能です。また、トラック予約受付システムを導入しており、当倉庫における入庫車両の待機時間削減に取り組んでいます。

成田地区における主要顧客の取扱貨物量拡大及び成田空港滑走路新設を見据えた新規顧客の獲得を目的とし、環境負荷低減設備を備えた輸出入貨物に対応する物流倉庫を、既存の成田事業所第2倉庫の隣接地に建設することを決定しました。(20266月竣工予定)5tクレーンや10tテーブルリフター等の荷役設備に加え、全館空調完備、冷蔵エリア、冷凍エリアを設置することにより、適切な温度管理を提供いたします。

成田地区での梱包・通関・保税・輸送でお困りの方は、ぜひサンリツの航空貨物輸送サービスをご利用ください。

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

お問い合わせ

サービスに関する資料のダウンロード、お問い合わせは、下記よりお気軽にご相談ください。