
保管量を倍にした、ラック用台車の設計事例
物流倉庫や工場で多く使用されているパレットラックは、パレット積みされた製品を保管するための棚です。天井高を有効活用し、パレット単位で製品を積み上げられるため、主に在庫が多い時の大量保管に適しています。
パレットを平置き保管するよりも保管効率は向上しますが、バラバラなサイズの製品を取り扱っている現場では、パレットラックの段(空間)ごとにデッドスペースが発生することがあります。
現場から、「物量が増えて、製品が溢れかえっている」という声を耳にします。
棚の増量やレイアウト変更を行うことで保管スペースを広くすることはできますが、スペースの問題やレイアウト変更に工数が割かれるため、なかなか改善に踏み切れない現場も多いです。
もし、パレットラックのデッドスペースが活用できたら、溢れていた製品を保管できると思いませんか?
今回ご紹介するのは、既存設備や運用を変えずに、保管量を向上させた改善事例です。
「自社倉庫でも応用できそうか?」
そんな視点で読んでいただき、参考になれば嬉しいです。
改善前:棚1段目がデッドスペース化
お客様の現場では、パレットラックで小箱や部品を保管していましたが、物量が増えパレットラックに収まりきらず、通路に仮置きされていることがありました。そのため、「現場の保管スペースを増やしたい」とご相談がありました。
パレットラックの1段目は高さに余裕があり、デッドスペースが発生していました。お客様から、「パレットラックに棚板を増やしてデッドスペースを保管スペースとして活用したい」という要望があったのですが、「設備を変えずに使い勝手も向上する方法」として、別で可動棚を準備するという改善をご提案しました。
改善のポイント:既存運用はそのままで“重ねて保管する”仕組みを追加
当社が設計・提案したのは、パレットラック1段目のデッドスペースに活用できる専用台車です。
設計のポイント:柔軟性・取り扱い易さを加味した設計
・台車の中間板は高さ調整が可能で、物量の変化に柔軟に対応
・アルミ製フレーム採用で軽量&高強度
また、固定棚板を設置してしまうと奥の製品が取り出しづらくなってしまうため、
・棚が前後に動くように、キャスター付きで引き出し機構を持たせた
効果:保管量は倍、視認性・作業性も向上
・デッドスペースの活用により保管効率が向上し、1段目の保管量が200%に増加
・小箱や部品の通路保管(仮置き)が減少したことで、作業効率化や物流事故リスク低減につながった
まとめ:倉庫の空きを価値に変える
今回の改善では、既存設備を活用し、改造・変更を行わずに保管効率を向上させることができました。設備改造や棚の増段により、撤去時の現状復帰などに費用がかかる場合もありますが、専用台車の設計は、お客様にとっても導入しやすいソリューションとなっています。
「自社の倉庫でも同じことができるのか?」「詳細が聞きたい」
そう感じ、少しでも疑問が浮かんだ方は、まずはお気軽にご相談ください。


